一昔前まで、FX(外国為替証拠金取引)や株式、不動産への投資などは、一部の富裕層や専門的知識を持つ人たちが行うものでした。ネット取引が導入されて以来、その垣根は低くなり、近年では、ごく普通の主婦やOLの方でも、手持ちの資金を投資し、利殖に励む方が増えています。

上記はネット証券大手5社の信用取引口座数をグラフにしたものです。2006年から2009年までの推移ですが、右肩上がりで着実に増加しているのがよくわかります。
不動産投資においても個人投資家の増加が目立っています。2009年9月には、三井不動産販売が、「都心不動産投資マーケットにおける最新動向~マーケットの主役はプロから個人投資家へ~」と題するニュースレターを発表。リーマンショック以来、かつてはREITなど機関投資家のみ購入できた優良物件が多数放出されるようになり、個人投資家が増加している現状をレポートしています。ネットで検索、情報を収集できる時代だからこそ、個人投資家でも優良物件を探すことが出来るのです。
スマートフォンなどの普及もあり、投資環境の利便性はますます高まっていくでしょう。それにともない、増加する投資人口をいかに効率的に取り込むか、投資情報・サービスを提供するサイトでも、サイト構成を見直す動きが活発化していくと予想されます。
鍵はリターン率と信頼性のバランス
投資情報・サービスサイトにとってもっとも大切なことは、信頼性を確保することです。閲覧者に信頼されなければ、どのような情報やサービスを提供しても、ほとんど無意味と言っていいでしょう。
その一方、閲覧者を誘導するには、高い投資効率を提示することが必要となります。
平均利益として、年率3%をうたうサイトと25%をうたうサイトがあった場合、
どちらにより大きな魅力を感じるかは明らかです。
ただし、実際に非常に高い実績を上げていることを立証できる一部サイトをのぞけば、
多くの場合、標榜するリターン率とサイトがイメージさせる信頼性の間には、矛盾が発生します。
先の例で言うと、年率3%をうたうサイトと、25%を提示しているサイトでは、どちらがより信頼されるか、考えてみてください。あるレベルを超えると、魅力的な数字をあげればあげるほど、信頼性が低下していくことは避けられません。
このバランスがちょうどうまくとれる数字は、どの程度でしょう? もちろん扱う物件によって異なりますが、平均利益、「年率20%」が一つの基準値になります。
1年間でほしいリターンの中央値は20%!
2010年、小樽商科大学ビジネススクールの保田隆明準教授は学生をグループ分けして、
それぞれに1つの質問を行っています。
質問は、下記のいずれか。意味は同じですが、表記が異なるものです。
「今すぐに100万円をもらえる権利は、1年後にいくらもらえる権利と同等ですか?」
「1年後にいくらがもらえることが確約されれば、今すぐに100万円をもらう権利を放棄してもいいですか?」
答えを集計したところ、平均値は162万円、中央値は120万円となりました。年率20%の利益を求める人が、もっとも多かったのです。
一般的に、東証一部の株式のみを対象に投資を行ったところ、平均して得られる利益は年率5%程度といわれています。また、アパート経営などの不動産投資を行った場合も、土地を担保にお金を借り受け、ローンを返済しながら、管理会社を利用すると、利益率は5%程度に留まります。
これらに比べると、20%はかなりのハイリターンと言えますが、今この瞬間の100万円を諦める対価として直感的にあがってくる数字として憶えておくとよいでしょう。商品紹介の中で、さまざまな数字を並べるとき、大きな指針となります。
外資系投資ファンドなどが求めるリターンも年率15~20%であることが多いのは、このセオリーに基づいている、とも言えます。
ただこの調査はビジネススクールの学生が対象です。年代や資産状況などによっては、もちろん中央値も上下しますから、顧客の声を注意深く広いながら、「独自の中央値」を探る努力も大切です。
あなたのサイトは、意図せずしてハードルを上げてしまっている?
先の実験には、中央値を探る以外に、もう一つの意味が込められていました。同じ状況でも、表記によって求めるリターンの数字が変わるか、というものです。
実験で得られたもっとも高額の答えは「500万円」というものでした。その他、2倍、3倍といった高額リターンを求めた方はみな、「1年後にいくらがもらえることが確約されれば、今すぐに100万円をもらう権利を放棄してもいいですか?」という問いを受けた人たちでした。
「権利を放棄する」という文言が入ったことで、本能的に「失うことに対する対価」を求めるようになるため、と分析されています。
投資情報やサービスを提供する場合、この点には非常に大きな注意が必要です。リスクの説明は大切ですが、「失うこと」を前提とイメージした場合、顧客は非常に高いリターンが約束されないと、納得しないのです。
情報の提示で信頼性を確保
多くのサイトで行われていますが、投資情報・サービスサイトで大切なのは、正確かつ利便性の高い情報提供です。
広く顧客をつのりたい場合には特に、初心者の目線でサイトをチェックしてみてください。
抱かれるだろう疑問点や不明点などを徹底的に洗い出し、これに対する対処策を講じることで、ユーザビリティーは格段にアップします。
また、そういった配慮は初心者に好まれるだけでなく、当該情報をすでに知っているベテラン顧客に対しても、好感と信頼感を醸成します。
節税・健康・芸能……各層の関心事と投資傾向をリンクさせる
一言に投資といっても、アイテムや情報によって、対象とする顧客層は異なります。FXは比較的若年層が多く、女性利用者も少なくありません。不動産投資では、1棟買いなど大規模物件は年配の資産家がほとんどですが、利殖用にマンションを1室単位で購入する方は、若年サラリーマンやOLにも増えています。
顧客層によって関心事は異なりますので、それぞれに合わせたSEO用語やリンク先を選ぶ必要があります。
①F1を中心とする女性層
主にFXや株式投資が多い層ですが、最近では都心やリゾート地のマンションを1室単位で購入し、賃料収入を得る方も増えています。
投資情報サイト「マネーライフ」が2007年、女性を対象に「興味のある金融商品をお答えください」という調査を行ったところ、下記のような結果を得ています。
| 人数 |
定期預金 |
株式 |
投資信託 |
外貨預金・外国債 |
FX |
その他 |
興味がない |
|
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| TOTAL |
1.203 |
46.3 |
40.3 |
29.2 |
26.9 |
8.6 |
0.9 |
23.8 |
専業主婦 |
310 |
47.4 |
38.1 |
24.8 |
16.8 |
4.8 |
0.6 |
26.5 |
共働き主婦 |
283 |
44.2 |
39.9 |
28.6 |
23.3 |
9.2 |
0.7 |
23.3 |
DINKS |
312 |
51.0 |
48.1 |
36.5 |
38.8 |
9.9 |
0.3 |
18.6 |
シングル |
298 |
42.3 |
34.9 |
28.5 |
28.5 |
10.4 |
2.0 |
26.8 |
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